ベーシックインカムあるので暇です、勉強します。

タイトル通り自給自足学生やってます。BI:5M JPY行ったら婚活します笑笑

不完全競争・市場の失敗

 

●不完全競争市場

完全競争市場は市場参加者全員がプライステイカーであり、価格支配力を持つ企業(プライスメイカー)がいない市場でしたが、

実際は1企業が1人勝ちしている「独占」や、少数の大企業が支配する「寡占」があります。このような市場を不完全競争市場と言います。

 

 

●独占市場

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独占市場では限界費用」と「限界収入」が等しくなるように供給量を決める事で利潤が最大化されます。

(限界収入とは供給量を1単位増やした時に増加する収入の額です。)

独占市場は死荷重が発生するため社会全体の余剰が少なくなります。よって市場が不当に独占されることを防止するため「独占禁止法」が定められています。

 

●寡占市場

寡占市場では「ゲーム理論」が展開され、代表的なものに「ナッシュ均衡」があります。

ナッシュ均衡とは相手が選ぶ戦略に対して自分が最適な反応をしているという状態が全てのプレーヤーに成り立つ状態で、具体例としては「囚人のジレンマ」が有名です。

 

(お互いを出し抜こうとする(価格を下げる、供給量を増やすなど)行動をお互いに取ることで結果的に社会的余剰が減少し、「協調」して利益を出そうとすれば社会的余剰は減少せずに済む、という話です。)

 

協調には競合同士で結託し、高い価格を維持する「カルテル」や、オークションの際に入札者間で落札者を事前に決めておく「談合」がありますが独占禁止法で禁止されています。

 

 

●市場の失敗

市場の失敗には下記のケースがあります。

 

・外部効果f:id:r0371n:20200508200457p:plain

 

外部効果とは地球温暖化廃棄物処理といった、

ある経済主体が市場を介さずに別の経済主体に影響を及ぼすこと」です。

これらは「負の外部効果」の代表例ですが、ネットワーク外部性など、「正の外部効果」も存在します。

負の外部効果は、私的限界費用に社会への費用を加えた「社会的限界費用」で表されます。(グラフを見ると私的限界費用より価格が上がっています。)

 

負の外部効果を解消するには、税金(ピグー税)の設定や補助金の設定が効果的です。

これにより課税金額もしくは補助金額分の供給量を企業は減らすので、社会的理想の供給量に減少します。

その他には「排出権取引」(排出できる権利をお金で取引する)や「所有権の設定」(お互いの所有権に対する損害を補填し合う事で負の外部効果は当事者間で自然に調整されるというコースの定理より)などの方法があります。

 

・公共財

市場の失敗というよりは公共財(公園、消防、警察など)自体、市場メカニズムが働きません。その理由には「非競合性」と「非排除性」があるからです。

非競合性とはパレート最適でなく、効用の増減がない事、非排除性とは対価を払わない人を排除できないという事です。公共財にただ乗りする人を「フリーライダー」と呼びます。

 

・費用逓減産業

固定費用が大きすぎるが故に生産の増加に伴って平均費用が逓減する産業を指します。

平均費用が逓減するという事は新規参入企業が勝つ余地がありませんので競合がいない以上独占市場となり、市場の失敗となります。

 

・情報の非対称性

売り手と買い手のどちらか一方がもう一方よりも少ない情報しかもっていない事です。

情報の非対称性があると、品質の悪い材が良い財より多く市場に出回る「逆選択(レモン市場)」や、仕事を依頼した代理人が自分に有利なように働くといった「モラルハザード」が問題になります。

 

問題解決方法として、逆選択は「第三者の介入」「商品の標準化」「シグナルの利用」「自己選択メカニズム」があり、

シグナルの利用とは大々的に広告を打ち出している企業は儲かっているので信頼できる、といった消費者にとっての「品質を推測できる手段」を指します。

自己選択メカニズムとは保険商品の場合保険料は安く・保障内容は少ない、保険料は高く・保障内容は手厚いといった風に商品の差別化をする事で、選択された商品から逆算し、保険加入者の情報を得ようとすることなどです。